恐愛同級生

けれど、声を荒げる力はもう俺には残っていなかった。

今すぐ立ち上がり市川を殴り倒してやりたいのに、今は睨みつけることしかできない。

全身がブルブルと震えて、歯がガチガチと鳴る。

「島田君も天国でさぞ喜んでいるでしょうね。島田君の後輩でもあるあなたが五十嵐翔にとどめを刺すことになるかもしれないんだから」

「とどめ……?」

何だ……。

背筋に冷たい物が走る。

空気が明らかに変わった。

頭の中に警報音が鳴り響く。

「逆にとどめをさされるかもしれないけど」

市川のひどく冷たい声が頭上から振ってくる。
< 282 / 303 >

この作品をシェア

pagetop