恐愛同級生
ふと、五十嵐のいるほうに視線を向けると、倒れていたはずの五十嵐が立ち上がっていた。
その手には胸から引き抜いたであろう血に濡れたナイフが握られている。
五十嵐が一歩踏み出した。
ドクンと心臓が鳴る。
「島田君の敵討ち、お願いね?きっと天国で三浦君を応援しているはずだから。頑張って!」
目を見開いて市川を見ると、市川は満足そうにそう言った。
「……なぁ……」
「何?」
「島田の兄貴は……本当に自殺だったのか……?もしかして……お前が……」
そう尋ねると、市川は口元に笑みを浮かべたまま何も答えなかった。
「それがお前の答えか……?」
俺はそう呟くと、痛む腹部を抑えて最後の力を振り絞り立ち上がった。