俺は、兄貴と同じ恋をした




「はぁ?なにいってんだよ。


そんなこと言いながら、ホントは嬉しいんだろ


なぁ、りんご。」



「はっ?嬉しいなんかこれっぽっちも…


………え?りんご?」



「そ、 りんご。」



片手で頬杖をつきながら
自信満々な顔をする天沢。



いやいや、りんごじゃなくて、
りつか なんですが…



そう思い、思いっきり不機嫌そうな顔をする



「あぁ、りんごの由来?」



そう言うと一度フッと笑い



「キスしたとき、


りんごみたいに真っ赤っかだったからな」




「〜〜っ?!」




そう言われ、 あの時の悪夢が頭のなかでリプレイされる


それと同時に、ポンっと顔が赤くなるのを自分でも感じた



とっさに袖で口元を隠す



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