たったひとりの君にだけ

「なんなのコレ、マジで」

「豚骨ラーメンだって書いてるでしょ。美味しそうだよね、私も食べたい」

「そんなこと言ってるんじゃないってば!なんなのこのメール、ふざけてるでしょ!」

「そんなのむしろこっちが聞きたいよ。私はTwitterじゃないっつうの」


これまでの人生で、一度も“なう♪”なんてハイテンションな語尾は使ったことがない。

だけど、あの自称ラーメン王は頻繁に使用して来る。
ある意味ドン引きである。(だけどやっぱりラーメンは美味しそうだった)


「っていうか、24日にもラーメン食べて2日後にまた食べてるの?」

「ラーメン命なんだって。週に5日はラーメンらしいよ」

「うわ、ありえない」


ありえなくはない。
少なくとも、高階充という人間にとっては。

もしかしたら、今日この瞬間にだって、『うめぇ~!うめぇ~!』と言いながら麺を啜っているかもしれないのだ。
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