たったひとりの君にだけ

潔く諦めて、私はようやく電話に出た。

あぁ、ランチが遠のく。




「もしもし、椎名です」

『……芽久美?』




だけど、仕事関連かもしれないなんて完全に見当違いで、何故なら営業先で私をファーストネームで呼ぶ人はいないのだ。

そもそも、仕事関連で私に言い寄る人は今では皆無に近いけど。

(若いっていいよね、なんて笑顔で言う奴が憎たらしいったらありゃしない)
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