平等主義彼氏の彼女の苦労





一旦女子トイレに避難して、呼吸を整える。



あ~あ、なにやってんだろ、私…




迷惑かけないようにって、今までの頑張って堪えてたのに。



記念日覚えててくれただけでもいいじゃない。




そう思いたいのに、思えなかった。



記念日だって覚えていながら、他の女の子と約束してるからデートできないなんて、残酷すぎるでしょう?




そのとき、追い討ちをかけるように、女の子たちの声が聞こえてきた。





「ねえー、聞いた?

さっきの昼休みに、三組の篠田さん染田君にデートの申し込みして断られて、逆ギレしたらしいよ~。」


「うわあ、イタイ(笑)
ていうか、染田君同じクラスの結城麻友と付き合ってるでしょ?」


「それが篠田さん、染田君の元カノなんだって!!」


「それで逆ギレ!?
身の程知らずもいいところでしょ。
染田君が大変だね。
優しいからフリ切れないんだろうなあ。」













< 6 / 22 >

この作品をシェア

pagetop