平等主義彼氏の彼女の苦労
そして、冒頭の玲音のセリフに戻るわけだ。
今まで、断られることなんて当たり前だったのに、今回のことはどうしても許せなかった。
───────…
「ねえ、玲音。
日曜日、なんの日か覚えてる…?」
玲音は少し考えた後、
「付き合って一年の記念日。」
「そうだよね。
だから、だから…この日だけは、私を優先して欲しいよ。」
「でも、約束は約束だから。」
─玲音の困った顔を見て、今まで我慢してきたことが爆発した。
「何で、いつも私とは約束してくれないの!?
ずっとずっと我慢してきたのに…!!」
でも上手く言葉にできなくて、教室内だと言うのに私は泣いてしまった。
玲音のクラスメートたちは、何事かとこちらに注目している。
ダメだ、これじゃ玲音に迷惑かけちゃう。
「ごめん、ごめんなさい…」
「美羽…!?」
私は玲音の教室を飛び出した。