平等主義彼氏の彼女の苦労






そして、冒頭の玲音のセリフに戻るわけだ。



今まで、断られることなんて当たり前だったのに、今回のことはどうしても許せなかった。








───────…





「ねえ、玲音。
日曜日、なんの日か覚えてる…?」



玲音は少し考えた後、

「付き合って一年の記念日。」


「そうだよね。
だから、だから…この日だけは、私を優先して欲しいよ。」



「でも、約束は約束だから。」



─玲音の困った顔を見て、今まで我慢してきたことが爆発した。




「何で、いつも私とは約束してくれないの!?
ずっとずっと我慢してきたのに…!!」




でも上手く言葉にできなくて、教室内だと言うのに私は泣いてしまった。



玲音のクラスメートたちは、何事かとこちらに注目している。



ダメだ、これじゃ玲音に迷惑かけちゃう。




「ごめん、ごめんなさい…」



「美羽…!?」





私は玲音の教室を飛び出した。











< 5 / 22 >

この作品をシェア

pagetop