Under The Darkness



「ムカつく女だな。何がおかしい?」


 私は目を丸くした。相変わらず、口調も顔も怖いまま。

 でも、一箇所だけ、彼の心を露わにしている箇所があった。

 それを見つけて、私の思考は停止してしまう。

 そして次の瞬間、総毛立つほどの笑いを堪えることが出来なくて、私は大口を開けた。


「ぶっ、ははっ! 京介君、耳、耳赤あなってる!」


 顔は仏頂面なままだけど、耳だけ赤くなっていた。

 京介君が照れているのだとわかって、それがおかしくて。

 込み上げる笑いを止められない。

 指さして、お腹を抱えて笑ってしまう。

 京介君の感情が目に見えて分かり、嬉しかった。


「ウソつくな。なってない」


 剣呑に据わる京介君の目。でも、やっぱり耳だけが赤くて。

 口をもぐもぐさせながら、私は何とか笑いを止めようとする。

 彼の表情と感情がアンバランスすぎて、それを隠そうとする京介君が可愛いと感じてしまって。

 笑み崩れる口を手で隠しながらもフルフル身体が揺れてしまう。

 

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