Under The Darkness
「で? 美里を裸に剝いたんは、アンタ?」
「まさか。医者ですよ」
優等生風な顔はそのままに、京介君は少し困ったように眉根を寄せた。
京介君の顔に、『この女は苦手だ』と書いてある。
京介君にも苦手なものがあるんだと、ちょっと嬉しくなった。
「ホンマかなあ?」
「――私が剝いたとでも?」
「やりそうやない? 馬淵サンやったら」
穏やかだけど詰問するような迫力で、栞ちゃんははんなりとした笑顔のまま京介君を睨みつける。
京介君、むっつりと黙したまま。
なんだかふたりのやり取りが面白かった。
クスクスと笑みを噛み殺す。