Under The Darkness
「まあ、ええわ。悠宇からアンタのこと色々聞いたんやけどな? 悠宇も美里もアホやから。ちゃんと話せんし、うちから一言言わして貰うで」
栞ちゃんは居住まいを正し、キッと京介君を見上げた。
「美里はやっと、やっと昔みたいに笑ってくれるようになったんや。心から笑えるようになってくれた。この子からまた笑顔奪いよったら、――ただじゃ済まさんで」
厳しい恫喝の声。
低く抑えてはいるが、肌を刺すようなピリピリとした怒りを感じた。
私、京介君が栞ちゃんにまで牙を向けないか恐々としながらふたりの様子を見守ってたんだけど。
「ええな」
栞ちゃん、全然負けてない。
京介君に釘を刺すと、にこりと私に振り返った。
「美里、今日はうちに泊まり。一緒に遊ぼう?女子会や」
嬉しい言葉に、私は喜色満面、「うん!」と元気に頷いた。
その言葉に、京介君が横やりを入れてきた。