この恋、国家機密なんですか!?
「ええと、こいつが昔篠田の下で働いていたっていうのは話しましたよね」
「あ、はい……」
そういえばそうだった。
「麻耶が篠田と歩いていたのは、敵があそこに現れるのではないかという情報を手に入れた篠田に、カップルを装って潜入してくれと頼まれたからなんです」
カップルを装うって……。
そうか、単品でいると、敵に見られたときに彼が『篠田宗一郎』だと、すぐに気づかれてしまう危険性があったから……。
「様子を見るだけだって聞いてたんですけど、予想外の事態になってしまって」
麻耶ちゃんはぐったりと疲れた顔をしていた。
「俺に内緒で外出したりするから、こんなことになるんだ」
高浜さんは笑顔だけど、ほんのり黒いオーラが漂っていた。
どうやら、麻耶ちゃんが高浜さんに内緒で宗一郎さんに協力したのが、気に入らないみたい。
……高浜さんも、実は束縛系?
「うええん、だって、言ったら許してくれないと思って……。私だってたまには、刺激がほしかったんだもん」
「バカ!警察の業務を甘く見るな!刺激がほしいなら、俺にそう言えよ!そうすれば色々と……」