この恋、国家機密なんですか!?


「それでもね、慣れてくると大変だったことが懐かしくなるんです。そうしているうちに、違う悩みが出てくる」

「…………」

「普通の生活を維持するというのは大変なんだなぁって思いますよ」


横を向くと、前を見た高浜さんはうっすら笑っていた。


「でも俺は、幸せ者ですよ。嫁が俺を選んでくれて、大変な思いをして2人の子供を産んで、育ててくれている。帰って3人の顔を見るとね、この普通な生活が奇跡だなっていつも思うんです」


たとえ部屋が散らかりっぱなしで、夕飯がレトルトカレーでもね。

そう付け加えて、高浜さんは冗談っぽく笑った。

なんだそれー!
高浜さんの奥さん、めちゃうらやましい!


「くっそぉ……プロポーズされたい~……」


ちょちょぎれる涙をかみ殺す。


「くせ者を選んだあなたの負けです。長期戦の覚悟をするしかありませんね」


高浜さんが笑う。


「ほんと、なんであんなドSがいいわけ?もしかして唯ちゃんって、ドM?」


ギクッとすると、大西さんは爆笑。


「やだー、マジなの?ねぇ、普段どんなプレイするの?」


乗り出した大西さんの頭を、高浜さんがポカリと殴る。


「いてっ!」

「今のはセクハラだ」


2人のやりとりを見ていたら、笑えてきた。

そのうち、自宅の近くに着いた。





< 42 / 214 >

この作品をシェア

pagetop