この恋、国家機密なんですか!?
「それでもね、慣れてくると大変だったことが懐かしくなるんです。そうしているうちに、違う悩みが出てくる」
「…………」
「普通の生活を維持するというのは大変なんだなぁって思いますよ」
横を向くと、前を見た高浜さんはうっすら笑っていた。
「でも俺は、幸せ者ですよ。嫁が俺を選んでくれて、大変な思いをして2人の子供を産んで、育ててくれている。帰って3人の顔を見るとね、この普通な生活が奇跡だなっていつも思うんです」
たとえ部屋が散らかりっぱなしで、夕飯がレトルトカレーでもね。
そう付け加えて、高浜さんは冗談っぽく笑った。
なんだそれー!
高浜さんの奥さん、めちゃうらやましい!
「くっそぉ……プロポーズされたい~……」
ちょちょぎれる涙をかみ殺す。
「くせ者を選んだあなたの負けです。長期戦の覚悟をするしかありませんね」
高浜さんが笑う。
「ほんと、なんであんなドSがいいわけ?もしかして唯ちゃんって、ドM?」
ギクッとすると、大西さんは爆笑。
「やだー、マジなの?ねぇ、普段どんなプレイするの?」
乗り出した大西さんの頭を、高浜さんがポカリと殴る。
「いてっ!」
「今のはセクハラだ」
2人のやりとりを見ていたら、笑えてきた。
そのうち、自宅の近くに着いた。