この恋、国家機密なんですか!?


「……初詣、行くか?」


宗一郎さんが、私の機嫌をうかがいながらたずねる。


「今から行っても、カオスに飲み込まれるだけですよ。明日でいいです」


と言っても京都は神社仏閣だらけで、どこも混んでいるだろうけど。


「そうか。一応予定では明日もう1泊して帰る予定だが、それでいいか」

「はい」

「……じゃあ」


むすっとしたままの私の手を、宗一郎さんがとった。

あっと思ったときには、隣の布団に押したおされる。

どうやったのかわからないほどの早業で、浴衣の帯が抜かれた。

中に着ていた下着(もちろん勝負下着)があらわになり、宗一郎さんの手が触れる。


「せっかくだから、楽しませてもらおう」


そう言うと、私の体をくるりとうつぶせにして、手を背中で合わさせる。

そのまま手首を浴衣の帯で締めあげられ、私は悲鳴を上げた。


「や、痛い痛い!肩が痛いです~!」


情けないことに20代なのに40肩の私に、この姿勢はつらい!


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