愛を知る小鳥
「助けて…潤さん…」

震えながら必死で潤の名前を呼ぶ。

「潤? …あぁ、あの男か。残念だけどあの男はあの男でよろしくやってるよ」

「…?」

「わからない? あいつはあいつで薫とイイコトしてるってことだよ。今頃二人きりでナニしてることやらねぇ?」

クスクスと嘲笑うように美羽を見下ろす。

「…嘘…」

「ん? 何か言った?」

「そんなの嘘!」

美羽は強い眼差しで園田を睨み返す。彼と一緒にいるときにこれだけ強い態度を示すのはこれが初めてのことだった。園田は一瞬驚きを見せるが、すぐに調子を取り戻す。

「あははは! 美羽ちゃん、あの男の何を知ったつもりでいるの? 残念だけどあいつはそういう男なんだよ。女なんてただの遊び道具に過ぎないんだ」

「違う! 潤さんはそんな人じゃない!」

「あんな男に幻想なんか抱いて…全く、美羽ちゃんは本当に世間知らずだね。まぁいいよ、これから僕が色んなことを教えてあげるから安心して」

「彼のことを悪く言わないで!」

美羽に伸ばしていた手がピクリと止まる。いつもなら怯えて震えるしかできないはずの彼女が、とてつもなく強い意志をもって自分を睨み付けている。園田の表情が徐々に歪んでくる。

「美羽ちゃんってそんな目ができるんだ。…面白くないねぇ」

「…え?」

「君はいつでもおどおどしてなきゃ駄目なんだよ。そんなに強い意志をもっちゃ駄目な子なんだから。怯えて震える君だからこそ意味があるんだよ?」

笑う園田の瞳がギラリと光った。
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