愛を知る小鳥
「百井さん…」

百井はズンズンと足を進めると、美羽の前に立ち塞がって睨み付けた。

「あなたのせいでどれだけの人間に迷惑がかかってるかわかってるの?」

「…はい。本当に申し訳ありませんでした」

返す言葉もない美羽はただ頭を下げることしかできなかった。その態度が余計百井を苛立たせる。

「そうやって優等生ぶって。他の人に甘やかされたって私は認めないわ。専務は…彼はあなたのせいで死ぬところだったのよ! あなたは疫病神だわ!」

その言葉に呼吸が止まる。



『 お前は疫病神なんだよっ! 』



あの時言われた言葉が深く美羽の心をえぐる。

「疫病神は疫病神らしく、自分がどうすべきか少しは考えたらどうなの?」

呆然と立ち尽くす美羽にそう吐き捨てると、百井は部屋から出て行った。


「…私は疫病神……周りの人間を不幸にする…」


一人取り残された部屋で、美羽は何度もその言葉を呟いていた。
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