愛を知る小鳥
ゆっくりと作品を見て回った後には、隣接する大きな公園でまったりと散歩を楽しんだ。
経済的に余裕のある彼らが望めば、もっと派手なことはいくらでもできただろう。
だが、どちらもそれを望んだりはしなかった。
ただゆっくりと、穏やかな時間を過ごしたい。
どちらともなく願ったのは、そんな平凡な記念日だった。
「ここの公園、子ども達を連れて来たら喜びそうですね」
「そうだな。今度連れて来るか」
「じゃあたっぷりお弁当作らないと」
緑の隙間から差し込む日射しを浴びながら、そんな話で盛り上がる。
公園を見れば子ども達を連れて来ようという話になり、店先で可愛らしいおもちゃを見かければ、子ども達にあげればさぞかし喜ぶだろうと考え。
二人きりで過ごしながらも結局は子どものことを考えている自分達に気付き、それがおかしくてまた笑い合った。
何よりの至福の時間だ。