愛を知る小鳥
そうして日が暮れるまでのんびりと過ごした後は、一度家に帰ってそれなりの格好へと着替えてから、潤のエスコートでホテルの最上階にあるフレンチのお店へと向かった。
美羽としては家で作っても全く構わなかったのだが、ここだけは潤がこだわったことだ。
「わ…綺麗…!」
案内されたのは、スカイツリーと東京タワーが臨める絶好の夜景ポイント。
そんな個室の特等席に腰を下ろすと、美羽はうっとりと目の前の景色に酔いしれた。
「すごく、素敵です…! 潤さん、ありがとうございます」
昔と変わらず素直に感謝の言葉を口にする美羽に、潤の目が嬉しそうに弧を描く。
「まだ喜ぶのは早いよ。料理は今からだから」
「ふふ、そうですね。今日は感動のし過ぎでおかしくならないように気をつけないと」
「俺の前だけでならどれくらいおかしくなってくれてもいいけど?」
「も、もう! からかわないでください…!」
相変わらず初な反応を見せる美羽に、潤が肩を揺らして笑った。