翼~開け放たれたドア~
異端を見る目。恐怖で歪んだ顔。

私には、それがお似合いだ。

「さぁ、絶望を教えてあげようか」

「う、あ、あぁ…」

ガタガタ震える身体をおさえ、奴らは

「「「うわああぁぁああ!!!」」」

武器を握りしめて、それを振りかざし、私に向かって走り出してきた。

「俺の手で、お前らのこと汚してやるよ」

私は呟き、足で地面を蹴った。






「……ぐ、げほっ…」

「かはっ……」

「はっ、く…っ」

呻き声が、冷たい空気のなかに響く。

血があたりを濡らし、そのなかで私はただ1人立っていた。

私はしゃがみこんで、男の髪をガッと掴み持ち上げる。

「いっ…!」

「…教えろ。なんで緑華を襲ってる?」

「そ、れは…っ、言える、わけ…」

私は男をギロリと睨みつけ、殺気を放つ。

「気絶させなきゃ、わかんねぇか?」
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