翼~開け放たれたドア~
「お母さん…私行ってくる」

もう、“私”を罪だなんて思わないようにしよう。

あ、でも…wingは続けたいな。

今度、皆で夜にパトロールもしてみたい。

それに、まだまだ話すことがたくさんあるの。

お兄ちゃんたちともじっくり話したいし、話をたくさん聞きたい。

やりたいことが山ほどあった。

「ええ。やりたいことなんて全部やってきちゃいなさい。
人生は一度きりよ…?
だから…、生きて“幸せ”をたくさん感じてきなさい?
お母さん、いつでも心(ここ)であなたを見守ってるわ」

もう、思考を読み取られるのには慣れた。

「だから安心して行っておいで」と笑うお母さんにもう一度、最後だからと強く抱きついた。

…そう、最後だから。

だから………

「………っ!!」

思いっきり泣いちゃっても、いいよね…?

「お、かあさん…っ」

「春輝…、愛してるわ……。ありがとうね…っ?」

ほんとは、離れたくなんかないよ。

お母さんとだって…もっと一緒にいたかった。

話したいことなんてたくさんあるよ。

料理とかだって一緒にしてみたかった。

前にね?雷が連れて行ってくれた遊園地ってところも、お母さんと行きたかった。

お母さんと……、生きていたかった。
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