とある人に迫られて

榛磨のことは大切だし好きだけど、…そこには恋愛的な気持ちは含まれていない気がするから。



だから―――







「うん、知ってる。でも俺、諦める気ないから」



「ほんとにごめ…………え？」



ん？





「え、？」



「だから、椎那のこと諦めないっつってんの」



へぇ、そうなんだ…………えっ！？




「は！？」



諦めないの！？



「だ…だって私振ったんだよ！？」



「関係ないじゃん。……それとも、迷惑？」



「違うよ…っ」




ただ、そんな人もいるんだなぁと思っただけで！



ぶんぶんとすごい勢いで首を振る私を見て、ふっと微笑んだ。