年下はキライですか?【完】
「き、桐島くんっ…今日、桐島くんちに行っても…いいかな?」
急にどうした?
しかし、ドギマギしながら俺を見上げる顔が可愛くて。
俺はもちろんオッケーした。
俺んちに来たいって?
それって…もしかして。
変な期待をしてしまうじゃねーか。
終業時間になり、佐野さんのデスクを見るとまだ終わっていないようだった。
「佐野さーん、手伝いますか?」
後ろから声を掛けると、「…お願いできる?」と、引きつった笑顔を返された。
こういう事は今に始まった事じゃないし。
一生懸命だけど要領が悪くて仕事ができない佐野さんも好きだ。
2人で残業して、終わったのは19時前だった。