ヴァニタス
「これで、お互いの名前はわかったね」

武藤さんが言った。

「そうですね…」

私は呟くように返事をした。

武藤さんの言う通り、お互いの名前はわかった。

何かあって名前を呼ぶ時には困らない。

「じゃあ、行こうか。

果南ちゃん」

武藤さんがそう言ったので、
「はい」

私は首を縦に振ってうなずいた。

私が返事をしたのを確認した後、武藤さんは背中を向けて歩き出した。

私も彼の後を追うように、歩き出した。
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