ヴァニタス
私と武藤さんがいつも使っている毛布を重ねて、床のうえに敷いた。

そのうえに私と武藤さんは向きあって座っていた。

「本当はベッドのうえが1番正しいのかも知れない」

武藤さんが呟くように言った。

ソファーだと狭いから床の方がいいと言ったのは、私だ。

「私は、武藤さんと一緒ならどこだって構いません」

そう言った私に、
「もう、本当に聞かないからね?」

武藤さんが私の顔を覗き込むと、そう言った。

「はい…」

首を縦に振ってうなずいた私の額に、武藤さんの唇が落ちた。

それだけのことなのに、私の心臓がドキッ…と鳴った。
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