ヴァニタス
「ごめんなさい…。

相談したら、お父さんとお母さんがひどい目にあわされると思ったから…。

ごめんなさい…」

私は泣きながら何度も謝った。

「でも…でも、果南が無事でよかった…」

「ごめんなさい…」

「それで、今はどこにいるんだ?」

父が泣きながら聞いてきた。

「今はね、海が見える町で、私を守って、私を支えてくれた男の人と一緒に暮らしてる…」

私は泣きながら質問に答えた。

「そうか…。

よかった、よかったよ…」

泣きながら言った父に、
「お父さん、本当にごめんなさい…」

私はまた謝った。
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