ヴァニタス
両親が本当に心の底から私のことを心配していたんだと思った。

「ごめんなさい…」

私は泣きながら謝った。

私はフラフラと立ちあがると、10円玉に手を伸ばした。

チャリンと、10円玉を1枚入れた。

「本当に、果南なんだな?」

確認するように私の名前を呼んだ父に、
「はい、果南です」

私は自分の名前を言った。

「無事でよかった…」

声の様子から、父も泣いているんだと私は思った。

私は音信不通にしていた2年間の出来事を全て父に話した。

話し終えると、
「何で相談してくれなかったんだ…!?」

父に泣きながら怒鳴られた。
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