ヴァニタス
「妊娠しています」

ニコニコと笑っているその顔を崩さないで、女医が言った。

「えっ!?」

私と武藤さんの声がそろった。

「に、妊娠って、私がですか!?」

驚きながら聞いた私に、
「この様子だと、妊娠3ヶ月目と言うところですね」

女医が言った。

「さ、3ヶ月ですか…」

武藤さんは衝撃を受けている。

風邪だと思っていたのに、まさかの妊娠だった。

私は自分のお腹に自分の手を当てた。

この中に私と武藤さんの赤ちゃんがいるんだと思うと、私は嬉しくなった。
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