スイートナイト
「うん!」

私はうなずくと、巽と手を繋いだ。

彼と手を繋いで帰りながら、ふと私は思った。

そう言えば…さっきのキャバ嬢、自分のことを“セリナ”と言っていたような…。

おそらく、“セリナ”と言うのは名前のことだと思う。

その名前を、私はどこかで聞いたような気がする。

会ったのは今回が初めてだ。

それにしても…私はどこで“セリナ”と言う名前を聞いたんだろう?

まあ、いいか。

もう2度とキャバ嬢に会うことなんてあるまい。

「もしもし?

今、写メを送ったんだけど…やっぱり、間違いない?

わかった、場所は…」

すぐ近くでこんな会話があったことなんて、私たちは当然気づいていなかった。
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