ここに在らず。
自分の思いで人に話しかけたのは初めてだった。でも返事が来ないのは当たり前だと分かっている。
私なんかに返事は返って来ない。家ではそれが当たり前。人に話しかけるなと言われていたけれど、返事が来なかったらと恐れる気持ちがあったのも事実。
「一人って辛いものですか?苦しいものですか?不安で潰れてしまいそうになるものですか?」
それでも、初めてのこんな状況だけど何故か言葉は止まらなかった。それどころか次々と溢れ出す想い。私にはそれを止める方法が見つからない。
「一人だと私は居ないものになるのでしょうか?存在しなくなるんですか?一人だと何も無いんです。今もこの先も。それが怖いんです。一人でいる時間しか知らない私にはもうどうしようもない事なのでしょうか?これから先私はどうすれば良いのでしょう」
「……」
「私は一人なんです。一人なんですずっと。今も昔もずっとなんです。本当の一人が分かったんです。そうしたら昔の自分も全てずっと一人だったんです。そしてもう、未来が見えなくなってしまいました。昔はぼんやり見えていた気がします。でも今は…もうダメなんです。教えて下さい。一人って何ですか?一人の私って…何ですか?」
その瞬間、あぁ、そうだ。これだと私は気がついた。