ここに在らず。
頭の中で、言ってはいけないと必死に私を止める何かがいる。それが分かっていても、それでも私の口は温もりに溶かされたかのように勝手に動き出した。
「ここは私の夢なのに、だからトウマさんはいるのに、そんな事分かっていた事なのに…この温もりが無くなるのが、怖いんです」
「…無くなる?」
「はい。トウマさんの温もりが無くなるのが…怖くて……で、でも私、トウマさんに一度しかお会いした事が無くて、だからトウマさんの事は何も知らなくて、それなのにあなたを見ると安心して、あなたの言う事は全て信頼出来て、そんなあなたの優しさが…温もりが欲しくて…でも、そんなの可笑しくて…」
「……」