ここに在らず。
夜になる。
暗い室内。電気がつかない。そうか、私が外に出ている事が今日確定した形になったのだと、私はお仕置きの始まりを感じた。
どうせ始めから分かっていたクセに。なのに何故今日からなのだろう。何故知らない振りをして母なんてここに寄越したのだろう。母と話をすれば私が満足するとでも思ったのだろうか。
…というか、だとしたらあの人達には私の行動がどういう風に見えているのだろう。母の愛が欲しくて、こっちを見て欲しくて、かまって欲しくて駄々をこねる子供のように見えているのだろうか。ただの私の我儘だと、そう捉えているのだろうか。
…そんなの昔からそうか。全ては私の我儘。与えられた環境に満足出来ない欲張りな私がいけない。現に、今私に部屋も食事も服も…生きていくために必要なもの全てを与えてくれているのは、あの人達だ。