ここに在らず。
「ーーじゃあ、また明日な」
片付けが終わると、そう私に告げてナツキさんは帰宅してしまった。そうか、また明日か…なんて思いながら私は、明日の予定を考える。明日か…明日。…うん。
そして密かに用意していた一つの提案を、今が行き時と決めた私は、それを胸にリビングでくつろぐトウマさんに「あの、少しいいですか?」と声を掛ける。するとトウマさんは「何だ?」と答えながら、ソファの隣を空けてくれた。
「あの…明日からトウマさんはお仕事なんですよね?」
そう問いかけながら私はその空いたスペースへ座ると、トウマさんは「そうだな」と頷いてみせる。
「だからその…まぁ、だからって訳でも無いのですが、明日から私も学校へ行こうかなと思いまして」