*ふわり、はつこい*
速水くんは中学の頃にくらべて、いつの間にか身長はとても高くなっていた。

中学のときは私より少し高いくらいだったのに。

今では私よりも普通に高くて、男の子の体って感じがする。

175センチ以上はありそう。


「手、繋いでいい?」

「え?」


私の突然の案に速水くんは少し驚いていた。

もしかしたら学校で手を繋ぐなんて、速水くんはいやかもしれない。

でも、なんだか速水くんを近くに感じたかった。

先輩の存在を掻き消すように。


「ん」


速水くんは掌を私の目の前に差し出してくれた。
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