ROMANTICA~ロマンチカ~

5.パーティ

ピンと張り詰めた空気。
 


人々のため息。
 


感嘆、羨望(せんぼう)、そして媚(こ)びの匂いがする。
 


「涼輔様……」

 
「なんと凛々しい……」

 
「お近づきになりたい……」


 
氷室涼輔の周りにオーラみたいなものがあって、注目を引きつけている。


だけど、ささやかれる噂話など、まるで聞こえない様子だ。


凛として、ツーンとした、バリアーみたいなのが彼の周りにできているみたいだ。
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