ROMANTICA~ロマンチカ~
それにしても……


氷室涼輔とそんなに仲良くしたいんだったら、みんな噂ばっかりしてないで、直接話しかければいいのに。
 



――人気あるんだぁ……。
 



改めてそう思わされる。 
 



そう言えば、氷室涼輔にはカリスマ的人気があって、『氷の貴公子(プリンス)』なんて呼ばれているって、聞いたことがあったような気がする。



彼がいなくなると、会社の株価が下がるなんてこともいわれてるって、原島さんもいってたっけ。



 
氷室涼輔とは、セレモニーの会場があるホテルで合流した。

彼に伴われて、あたしは会場入りした。

涼輔と並んで歩くことで、あたしも注目を浴びる。



 
「あの女の子は……」
 


「涼輔様とはどういう御関係だろう……」
 


人々の噂話。
 


内緒話なら、本人に聞こえないようにしてほしいものだ。
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