ROMANTICA~ロマンチカ~
――アドヴァイザーって……ずいぶんと、他人行儀な言葉じゃあ~りませんか




ガアアーーン!!!
 



ショックだった。
 


最初あたしは彼の婚約者だった。


それをぶち壊しにしたのは、他ならないあたし自身だ。


だから、婚約者じゃなくって書生と紹介されたって、ショックだなんて思う資格すらあたしにはないのに……。


それなのに……



頭の中は真っ白で、

足下がパカッと開いて奈落の底に突き落とされるような感じがして、

だけど、胸の奥のほうがものすごく痛くって……。
 


あたし、変だった。
 
一言くらい挨拶して、拍手をしてもらったような気もするけど、ショックを受けている間に、乾杯の音頭が取られ、パーティが始まったらしかった。
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