ROMANTICA~ロマンチカ~
氷室家でお世話になっているアドヴァイザーとして紹介してもらってからパーティが始まった。



氷室物産と千住ドットコムの二社合同プロジェクトの記念セレモニーとのことだったけれど、偉そうなお役人とか政治家のセンセイたちも来ているらしい。


そういう人たちがワラワラと、氷室涼輔を取り囲んだ。


だけど、どうやら一定の距離以内には近付けないみたい。

彼のオーラのなせる技かしら?


氷室涼輔は、彼らの相手に忙しそうだった。


 
つい先ほどまでは、完全にあたしを敵と見なしていたお姉様方が、あたしのまわりに集まってきた。


ワラワラと砂糖に群がる蟻のように。


それだけだったら、別にどうってことないけど……


普段の氷室涼輔のこととか、あたしに色々喋らせようとするのにはぶったまげた。
< 136 / 369 >

この作品をシェア

pagetop