ROMANTICA~ロマンチカ~
「嬉しいな。レストラン、予約しとくよ」
 
涼輔さんの体温を感じて幸せ。

一日分の髭の感触、好きだな。

うっとり、夢心地。

最近の涼輔さんは、以前よりもっと優しい。 
 
「フレンチ、懐石、イタリアン、何がいい?」
 
涼輔さんの声にハッと我に返り、あたしは身体を離した。
 
「フ、フレンチが、いいです。ありがとうございます、楽しみにしてますから! あっ、明日の予習しないと!」
 

慌てて部屋に戻ってからも、顔は熱いし胸はドキドキ。

これじゃあたし、まるで中学生だ。

額のキスくらいで、そんなに興奮するなんて。

外国では、そのくらい、御挨拶なのに。
 
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