ROMANTICA~ロマンチカ~
何やら大げさなことを言って、
「さあ、君の保護者さんに連絡しよう」
あたしが財布からひっぱり出した氷室涼輔の名刺を受け取ると、ヤナギヤさんは窓際のデスクに備えつけになっている電話の受話器を取った。
――あら、落語家みたいな名前
名刺の表側には「柳屋光 探偵」、
裏面には「Hikaru Yanaghiya private investigator」とあり、後は事務所の住所と電話番号だけ。
ここにおける一番の謎は、どうしてあたしが冷血漢の名刺など取っておいたのか、ということだ。
多分、捨て忘れただけなのだろうけど。
「さあ、君の保護者さんに連絡しよう」
あたしが財布からひっぱり出した氷室涼輔の名刺を受け取ると、ヤナギヤさんは窓際のデスクに備えつけになっている電話の受話器を取った。
――あら、落語家みたいな名前
名刺の表側には「柳屋光 探偵」、
裏面には「Hikaru Yanaghiya private investigator」とあり、後は事務所の住所と電話番号だけ。
ここにおける一番の謎は、どうしてあたしが冷血漢の名刺など取っておいたのか、ということだ。
多分、捨て忘れただけなのだろうけど。