冬桜 −二度咲くモノ-
それは、聖が私の手をどうやっても離さないということ。


仕方なく、聖の部屋に中溝さんと一緒に入ることになった。


人の家に入ったのは高校以来だった。


『中溝さんがいるし、ま、いっか。しょうがない。』
と思ったのが間違いだったのかもしれない。


ベッドに寝かせ、私はずっと子供のようにスヤスヤ眠る聖の側にいた。
(だって、手を離してくれないからね。)
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