キケンなアイツとの生活
そんなことないのに…。冬弥さんはなにも悪くないのに…。


「愛梨、ベッド行こうか」


えっ、ベッドって言った?!今、ベッドって言ったよねっ?!ど、どうしよう。そんなことになるなんて、わたしなにも聞いてないっ。


アタフタするわたしに、冬弥さんがクスリと笑う。


「なにもしないよ、もう今日は寝たほうがいいと思って」


そ、そっか…。ビックリした…。まさかのココで、変なことされるのかと思った…。


「それとも、キス以上のことしたかった?する?」
「し、しないっ!」
「うわぁ、傷付く……」


冬弥さんのコレって、本気なのか、冗談なのか全然分からないんだよね…。わたしが〝する〟と答えてたら、どうしてたんだろうか…。


傷付くなんて言ったって、顔は笑ってるしさ。好きと言われたわけじゃないし、大事ってなんだろう…。大事と好きは、どうチガウの?


そんな疑問を感じながら、冬弥さんに手を引かれ、ベッドへと向かう。


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