キケンなアイツとの生活
あ、もう部屋の前だったんだ。


ちゃんと連れて来てくれたんだ。


部屋の中には、パパと千夏さんがいる。


急に席を立って、ゼッタイ変に思ってるよね…。


冬弥さんも言ってたし。


パパが心配してる、って…。


「愛梨はさ、まだ高校生なんだから思ってること楓太さんに、ぶつけてもいいんじゃない?」
「思ってる、こと…?」
「そう。楓太さんだって愛梨がイチバン大事なんだから、全部受け止めてくれるでしょ」
「………」


わたしがイチバン大事?


ママのこととか言ってもいいのかな…。


でも、ずっとここにいても仕方ないし…。


「……入る」
「ん」


わたしが小さく呟いた言葉を冬弥さんは、聞いてくれてて部屋のドアを静かに開けた。
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