キケンなアイツとの生活
だからわたしも、パパと千夏さんに、ありがとうって言わないとね。


三人で食べたハンバーグは、ママと千夏さんの味がした。パパも思い出したのか、わたしの目をチラッと見て「うまいな」って、言いながら一口一口、大事そうに食べていた。


でも楽しかった反面、疲れてしまったのも事実で。ごはんを食べて、お風呂に入ると眠気はすぐに襲ってきた。


「千夏さん」
「ん?」


眠い目を擦りながら、ソファに座っていた千夏さんに声をかけた。ちなみにパパは、お風呂だ。


「こっちに引っ越してくる準備とかもあるかもしれないけど、このままずっと家にいて…」
「愛梨ちゃんっ、」


いずれは一緒に暮らす。今日は冬弥さんも来るってことだったから、千夏さんも来たけど、わたしは嫌じゃなかったから。千夏さんがこの家にいることが。


「冬弥さんは歓迎してないけど、千夏さんは大歓迎だよ」


だから冬弥さんは一人で暮らせばいいのに…って、そこまではさすがに言えなかった。


「ありがとう、愛梨ちゃん」
「うん。食器とか、コップとか遠慮しないで使ってね。もう千夏さんは……家族、だから…」


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