My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ



「ここで見れるのか?」



音も無く花畑の上を駆ける彼女の後ろを追う

すると、目ぼしい位置を見つけたのかピタリと足を止めた彼女の隣に立って、そう問いかけた




「あぁ。満月が真上に来た時だ」




首を傾げる俺を横目に、月を指さす彼女

白く細い腕が露わになって、思わず目を細めた







それから、じっと空に浮かぶ月を眺めた



何も話さず

ただ、じっと



何が起こるか見当もつかない俺は、この行動の理由を知りたかったけど

余りにもソフィアが真剣に月を眺めるもんだから、大人しく待つ事にした




そして、月がゆっくりと移動し

世界の中心に昇った時




「時間だ。目を閉じて」




ソフィアが、そっと俺にそう言った

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