キスから始まるセカンドラブ
ドラマや漫画では本当に気持ちを伝える一つの方法のように思えたのに、どうしても私と彼のキスはそんな風にはならなかった。



「これも奈々が作ったのか?すごいなあ」



邪な気持ちを払うように冷蔵庫に向かってここに来て一番に冷やして置いたチョコレートケーキを取り出した。

テーブルの上にそれを置くとまた洸汰さんは少年のように瞳を輝かせていた。



智人さんのために作ったチョコレートケーキ。でも、きっと智人さんは食べてくれない。だったら美味しそうにお弁当を食べてくれた洸汰さんに食べて欲しかった。



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