キスから始まるセカンドラブ
「いただきます」



キッチンでコーヒーを用意していた私に聞こえるように大きな声でそう言うとフォークでケーキを切って大きな口にほおりこんだ彼。



「美味い。マジでケーキ屋のケーキみたい」



「大げさですよ。でもそう言われると嬉しいです」



コーヒーを淹れて彼の向かいに座る。テーブルに置いたコーヒーはユラユラと揺れている。ふと顔を上げると真剣な眼差しとぶつかった。



「可愛かった。今の顔。もっかい見せて」



「な、何、言ってるんですか。は、早く食べてください。まだ荷解きだって出来ていないし、晩御飯の買い物だって行かなきゃ・・・」



「晩御飯も作ってくれるの?」
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