キスから始まるセカンドラブ
早苗さんにぺこりとお辞儀をして店を出た。正直、西田さんがまだここにいるかもと不安になったけどそんな心配はなく、私は洸汰さんに手を引かれて近くのコインパーキングまで向かった。



「どうする?今日、俺夜勤休もうか?」



「だ、大丈夫です。でも、どうして・・・ここに来てくれたんですか?」



洸汰さんの車は軽だけど広々としていて乗り心地が良かった。シートベルトを締めながら心配そうに私に問いただす。


私のために休んでもらうなんて申し訳ない。でも、本当にどうして洸汰さんが?



「・・・兄貴からさ、連絡受けたんだ。奈々、実は兄貴はあの男のことをずっと張ってた。写真を撮ったのも兄貴だ。今日、あいつがここに来るのを教えてくれたのも兄貴。だから俺は来たんだ。兄貴の代わりに」
< 72 / 164 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop