キスから始まるセカンドラブ
もう聞きたくない。耳を塞ぎたいくらいこの人の言葉は私を傷つける。


洸汰さんが今日、あんな態度だったのは私との生活が終わることを悲しんでいたからじゃない。私を騙したことを後ろめたかったからなんだ。



「もうっ!傷つくなり泣くなりは最後まで聞いてからにしろよ。あんたにとって悪い話ばかりじゃない。あんた、洸汰に惹かれてるだろ?好きなんだろ?」



「どうせ、そうなるように仕組んだんでしょ?私が洸汰さんを好きになるように洸汰さんに私を堕とすように」



「ほんとにバカだ。なんだ、つまらない女。僕が言い出した賭けをする必要もなかったね」



涙で顔がグシャグシャになるけど悔しくて目の前の悪魔を睨みつけた。こんな侮辱されて傷つけられてそれなのに少しも悪びれることなく、逆ギレする。


最低の男。
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