Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩


「ふぁ……」


ドキドキし過ぎて息も苦しいのに、心地よくって体から力が抜ける。

いつだって悠里は優しいから。

頭を撫でられれば安心するし、ぎゅーってされると落ちつく。

だからこんなことされても、オカシイんじゃないかなぁ~?とは思うモノの全然怖いとは思えないんだ。


自分の反応に戸惑いながらも、心のどこかと素直な体は次の刺激を望んでいた。

…んだけど。


「悠里?」


胸元に突っ伏したままピクリとも動かなくなった悠里を伺えば、悠里は気持ちよさそうに音息を立てていた。


「…………。」


なんだ…肩すかし…

って、何言ってんの、私!!
コレでヨカッタのよ。

自分の思考にあたふたしながら、悠里の下からなんとか脱出する。

…今日はソファーにでも寝よう

一歩踏み出す間もなく体は一瞬浮遊感に包まれてぼすっとよく知った感覚に受けとめられた。

ひぇーっ。

後ろからぎゅーって抱きしめられて、肩に頭が擦り寄ってきて、おまけに足まで絡まって…完璧な抱き枕状態。

悠里は起きてはいないようだけど……

< 24 / 333 >

この作品をシェア

pagetop