Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「…なんで、なのよ……。なんでこんな自分の気持ちを優先させるような身勝手な人が……っ。私の方がよっぽど献身的に尽くしてる筈なのに、何故なのよっ!」
呻くような声がクレッシェンドして咆哮のように轟いた。
「何故なの!!私の方が貴女よりずっと彼に相応しい筈よ!!」
「きゃっ!…やっ、久寿軒さん、落ちついて下さ……やめ……っ!」
突然猛り狂った久寿軒さんがハンドバックで私を打ちすえる。
痛いっ!!
そりゃ彼女にとって楽しい話とは言わないけど、私こんなにキレさせる程の事言っちゃったの?
「貴女なんか消えてしまえばいいのよっ!!」
バシリ、とバックを諸に食らって蹈鞴を踏む。
腰にとんっ、とガードレールの感触がした時には勢いのままに車道に傾いていた。
……………え?
私このまま死んじゃうの?
視界の端に迫る車がスローモーションのように映って、何故か人事のようにそう思う。
ああ、コレが最後ならもう一度悠里に会いたかったなぁ……。
「―――――姉、さんっ!!」