Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
社会的抹殺。
それが私を突き飛ばした久寿軒さんへの罰なら、彼女はとても大きな代償を支払う羽目になったと思う。
しかしながら私や悠里は人物が分からないくらいに編集されていたのは何故なのか…。
全ては私の預かり知らない話。
☩ ☩ ☩
久しぶりに悠里と手を繋いでの帰宅。
リビングのソファーに座って、未だショックの抜けきれない悠里を気遣って、私がコーヒーとミルクを用意する。
悠里の隣に腰を落ちつければ、すかさず手が握られる。
よっぽど怖い目に遭ったんだね………
て、事故に遭いそうになったの私なんだけどね。
そう言えばこのシチュエーション、以前にもあったよね。
あの時は久寿軒さんと悠里の仲を疑って、自分の存在に自信が持てなくて、結婚してナイって知らされて、悠里が手を出してくれなくて―――……
最悪てんこ盛りの過去を振り返って空笑いしていると、不意に悠里が口を開いた。
「……外に出てたんですね。やっぱり逃げるつもりだったんですか…」
…………へ?
「ち、違っ、逃げた訳じゃないよ!ほ、ホラ。フツーこんな軽装で家出する人いないでしょ。」
よく見て。
お財布にエコバックのどう見ても買い物スタイルじゃない。
悠里はチラリと私を見て直ぐにぷいっと顔を戻してしまった。
あ。珍しい、拗ね悠里。
幼い頃の悠里みたい……なんて、幼い頃の悠里はすっごく大人びていたから、強いて言うなら結婚してからの悠里みたい。